XR-NoizBox II 

先日も書きましたが、XR-NoizBox II というシンセを買いました。
作った方の実質ハンドメイドのもので、
ガジェットシンセというんでしょうか、
手のひらサイズのアナログシンセです。



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最近、このくらいの大きさの安価なアナログシンセを沢山買っているのですが、
多くの場合、とても使いやすいけど、特に文章にする必要を感じなかったり、
不思議すぎてそもそも文章で説明できないものだったりするのですが、
これについては、不思議でありながら、ある程度文章にできそうに思いましたので、
この XR-Noizbox II を文章にしてみようと思います。

これが今、何台出回っていて、
これから何台販売されるかわかりませんし、
そういうものに対して文系の人間が印象を記することに、
どれほどの意味があるのか分かりませんが、
珍しいものに対する珍しい人間が書いた珍しい感想文、
程度に読んでいただければ幸いです。

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まず、舟沢が購入した品には、以下の端子があります。
・DC12V
・OUTPUT
・TRIGGER
・LFO OUT
・CV IN A
・CV IN B

作られた方のYoutubeでは、2つのCV INのうち一つがOSC OUTになっているので、マイナーチェンジが行われているようです。

筐体、端子はとてもしっかりしていて好感が持てます。
MIDIはありません。

●このシンセ、見た目が非常に良いです。
通常、シンセの見た目が必要以上に美しいと、見た目に引っ張られて心の中の音の邪魔をする、
だから見た目の印象は薄ければ薄いほどいい、と舟沢は考えているのですが、
これは地味すぎず、派手すぎず、視認性も高く、目障りでもない、非常にいいデザインだと思います。
特に、舟沢はLEDに神経質で、暗ければ暗いで視力の低下もあってイラついてしまうし、眩しければ目の奥にある音がよく見えなくなってしまうので小さく切ったポストイットなどで目張りをしてしまうのですが、このLEDは音楽の邪魔をせず、それでいて美しいと思います。作った方はLEDに非常に詳しい印象のある方ですので、そのへんの部品やら調整やらに凝られたのかもしれません。(メーカー製シンセだったらきっと原価競争でできないような凝り方かもです。よく知らないですけど)

●電源スイッチはありません。電源プラグを挿すと電源ONです。

●基本的に、「シンセドラム」として使うように設計されているようです。
「TRIGGER IN」に電気をだすもの(ピックアップを内臓したもの)などを挿して、それを叩いて使うことが想定されているようです。TRIGGERにどのくらい反応するかを決める、「SENS」というつまみがあります。
叩く=電気を入れると音がトリガーして、「DECAY」のつまみに応じて音が消えていきます。ピックアップギターのようなのびーる電気をTRIGGERに入れたとき、トリガーを表すSENSランプが光を徐々に弱めていきますので、どちらかというとReleaseに近いもののように感じました。ADSRで言ったらDecay/Release兼用のようなイメージです。
エンベロープに該当するのはこのDECAYつまみだけです。

●フィルターはありません。

●オシレーターは、矩形波、三角波、サイン波の3種類です。
フィルターとノイズがなく、三角波とサイン波があるところがとても独特です。
それでいて名前がNoizBoxというのも、実に独特ですね。
オシレーターにはHIとLOの切り替えスイッチがあり、LOだと可聴帯域以下まで下がり、HIでは後述のSWEEPなどを上げると可聴帯域以上まで上がります。でも猛烈な低音とか猛烈な高音を聴ける感じでもなく、ロールオフしてるように感じます。
ロールオフしてるといっても、アナログにしては音がくっきりしていて、サイン波と三角波の違いもはっきり聴き分けることができますし、矩形波も倍音の多いくっきりした音が出てきます。
又、録音して波形を見てみたわけではないのですが、アタックに「ばつっ」という衝撃があるような気がします。
バスドラなんかをこれで作っても面白いことでしょう。

オシレーター部の一番左に3段階のトグルスイッチがあって、シンセドラムとして使うときには「PERC」にしてTRIGGER INに入ってくる電気でトリガーします。スイッチを「REP」にすると、「REPEAT」つまみで決めた周期で規則的にトリガーします。スイッチを「HOLD」にすると、オシレーターは鳴りっぱなしになり、ドローンを出すマシンとなります。(このとき、「SENS」つまみを少し上げるとドローンが出て、下げると「DECAY」つまみの設定でフェードアウトしていきます。)

「SWEEP」というつまみを上げていくと、音程がどんどん上がっていき、「DECAY」に合わせてその音程が下がっていきます。
「SWEEP」と「DECAY」でピッチエンベロープするイメージです。
初期のシンセドラムの「ぴょーん」という音はこれで簡単に出せます。
(「ぽいーん」と音程を上げていくほうは、できません。)

「RING」というスイッチがあり、リングモジュレーションができます。RINGについては、ちょっと効きが甘い感じがしますが、付属の回路図を見たって理由はチンプンカンプンですし、後述のPICHMODつまみがあるので不足はありません。

「PICH MOD」というつまみで、ヴィブラートをかけます。スピードや波形は「MODULATOR」セクションで決めます。

●MODULATORセクションは、普通のシンセで言う、LFOのことです。
RATEつまみでスピードを変える以外に、「HI・LO」という切り替えスイッチがあり、HIにすると、“鳴るほど速い”LFOになります。
この速いLFOでPICH MODしたり、RINGと併せて使用したりして、複雑な音や金属音を追究することができます。
波形は三角波と矩形波ですが、両方ともPWMできます。PWMは100%にはならないので、三角波はノコギリ波にまではできませんし、矩形波はナシにはなりません。
また、波形選択スイッチは3選択のトグルスイッチになっていて、「OFF」が選択できます。「PICH MOD」がゼロにできるのに、MODULATORにオフがある意味は?と色々いじると、リングモジュレーションがオンになってるときにヴァリエーションが増えるということのようです。
リングモジュレーションと速いピッチモジュレーションの取り合わせが非常に奥が深く、複雑です。
この波形選択スイッチをOFFに設定すると、MODULATORのRATEつまみのLEDが点滅をやめますが、LEDが点灯していなくてもRINGではRATEつまみの設定が有効です。

このMODURALOR、「LFO OUT」端子から出力できるのですが、これがとても便利です。
DOEPFERのDARK ENERGYにこのLFOをつなぐと、DARK ENERGYからものすごくきれいなヴィブラートが出ます。

MIDI→DARK ENERGYのCVOUT→これのCVINで、メロディーを弾こうとしましたが、オクターブが不正確でうまく鳴りませんでした。
ハードに詳しい方ならこの調整は簡単らしいのですが、舟沢には分かりませんでした。
やはりドローン/ノイズ作りと、物凄くきれいなLFO出力器として使っていくことになりそうです。

あと、テクノの人はこれで自分だけのバスドラをつくるとか、
エレクトロニカの人はこれで痛くないグリッチをつくるとか、
いろんなタイプの人が重宝するかもしれない、
とても珍しいマシンだと思います。

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ざっとこんな感じです。
舟沢はシンセドラムって操作したことがないのですが、
シンセドラムを使う人には普通な仕様なのでしょうか、これ。
とても不思議な、それでいて奇をてらっている様子もない、
不思議なシンセだと思ったのでありました。

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