終了:「元型ドローンVol.13」 

舟沢虫雄 (Mushio FUNAZWA)
電子持続音ライブ
「元型ドローンVol.13」
は、終了しました。
ありがとうございました。
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追記/補足を読む

ドローンと信頼 

まず初めに検索でこのページに来られた方のために申し上げておきますと、
以下に書かれている「ドローン」というのは、「持続音」「通奏低音」といった、
音楽的な意味合いです。空を飛ぶドローンのことではありません。

また以下は、特定の楽曲や特定の音楽家を批判するものではありません。

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まず、何らかのサウンドソフトをインストールします。
「生成」とか「シンセサイズ」といった項目をメニューから選びます。
そうすると、「波形」の選択がだいたいプルダウンメニューから出てきます。
で、そこから波形を選び、周波数を入力し、生成時間を入力します。
ここで仮に、「100Hzの正弦波を10分生成する」、と入力します。
これだけで「100Hzの正弦波が10分鳴り続けているドローン」ができます。
これができ上がるのに、正味、数秒しかかかりません。
10分間のドローンを作るのも、1000分間のドローンを作るのも、
このやり方だと、殆ど時間の違いはありません。
(生成時間に上限を設けているソフトもありますが、
ファイル末尾に同じ工程で挿入していけば、いくらでも時間は伸ばせます。)

私は上記のような「作品」を作ったことがありませんし、
こういう事をやった人がいるかどうかも知りませんが、
要するに、
「ドローンはいくらでも手を抜ける」
という事実があります。
これは別にドローンでなくても、
ノイズでもテクノでも、ある種の美術であっても、
事情は同じと言えば同じです。
受け手の目や耳にゆだねられる。

ですが、ちょっとドローンだけ事情が違うことがあって、
それは、デジタル技術を使えばどんな時間でも作り出せるということです。
1秒なのか、20時間なのかは、数値入力だけで決めることができる。

ドローンの場合、
「これはちゃんとしたものだ」とか、「これは駄目なんじゃないか」とか、
判断するのに、かなりの時間がかかります。
誠実に判断するのなら、(あたりまえですが)全時間通して聴き切らないと、
そもそも1回聴いたことにすらならない。

1回通して聴いてみて、じつは適当に数値入力してそれっぽくしてるだけでした、
なんてことは、4分間のポップスよりも、ずっと“あってはならないこと”だと思うのです。

言葉で飾っておくことだってできます。
「100Hzの正弦波が100分続く」のでしたら、

正弦波-サイン・ウェイブ。それは”純音”とも呼ばれ、
あらゆる音の基本。これ以上分割することのできない、純粋な音。
その振動が1秒に100回繰り返されることによって、音として響き渡り、
それが100分間続きます。
つまり、あなたは、純粋な振動を、60万回体験することになるのです。


私は宣伝文句がへたなのでうまい文章ではありませんが、このような、
「嘘ではないけど全然たいしたことはない、
でも専門外の人が読んだらなんだかすごそうな気がしてくる文章」
を添えとけば、なんとなく格好はつきます。

何でも最終的に受け手にゆだねられるのは同じなんですが、
ドローンは他の音楽より聴くのに時間がかかり、
他の音楽より思考で捉えられる要素が少ないので、
信頼って大事だな、と思うのであります。

つまらない話で失礼しました。
3/19(日)のライブ、「元型ドローンVol.13」の準備を進めます。

謹賀新年2017 

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。


今年も、大晦日深夜~元旦12時をまたいで、
年越し坐禅をさせていただきました。
終了の鐘が鳴り、禅堂の天井を見上げたとき、ふと、
これこそ「盲亀浮木」というものか、
禅堂でこうして坐禅をしている自分はどれほど幸運なことか、
禅師も、特にお金になりもしないのに、よくぞこんな舟沢を導いて下さるものだ、
と恐縮してしまいました。



数年前、恐山で購入した飾りろうそくも、
これが最後の一本だったようです。
皆様にとっても、よき一年でありますように。

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最後に、ちょっと早いですが告知させていただきます。
次回ライブは、3/19となります。
詳細は後日。
よろしくお願いいたします。

冬の明朗 



枯れた紫陽花の複雑な枝の構造に感動し、
枯れたススキの茫漠と空に溶け込む様に感動している。

そこに自らの心象を投影するでもなく、
そこに春の萌芽を見るわけでもなく、
ただただ、衰滅と死によって露わになる、
形態の構造に感動している。

緑を失った植物が時として見せる、
この圧倒的な明朗さは何なのだろう。

私(たち)も、これからの衰滅にあたり、
この奇妙な朗らかさに、たどり着けるのだろうか。

冬の四大 



十二月に ここまでざわめくことは いままで なかった